受験コラム

受験コラム2021-04-26

高校受験が不要!効率の良い「中高一貫」カリキュラム

中学受験は“絶対にしなくてはならないチャレンジ”ではありません。「子どもの遊ぶ時間を削ってまで、本当に受験させるべき?」と迷う保護者の方も多いでしょう。
でも、中学受験をすれば高校受験は不要。大学受験に向けて6年間かけ、しっかりと学力をつけられるのは魅力です。
私立校では、大学受験を見据えた効率の良いカリキュラムが組まれています。中高一貫カリキュラムならではのメリットについてお伝えします。

 中高一貫カリキュラムのメリット

私立中高一貫校では、「中高6年間」という長いスパンでカリキュラムが組まれています。大きな特徴は、長期的かつ計画的なプログラムになっているということ。そのため中高一貫カリキュラムで学ぶことで、さまざまな利点が得られます。主なメリットを見てみましょう。

(1)6年間かけて大学受験の準備ができる

まず大きなメリットとして挙げられるのが、「6年間かけて大学受験の準備ができる」という点です。

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公立中学に進んだ場合、高校に入るときに必ず高校受験というハードルがあります。もちろん受験勉強をすることで学力はつきますが、高校受験はあくまで「高校に入る」ためのもの。志望校に合わせた対策をするなど、高校に入るために時間と労力をかける必要があります。

一方で、私立中学に進んだ場合は高校受験がありません。そのため当然ながら、中高一貫カリキュラムには高校受験のための勉強は含まれません。全てが大学受験を意識した内容となっています。
このように、6年間の勉強が丸ごと大学受験対策になるというのは、中高一貫ならではの大きな魅力です。

(2)高3の一年間は、問題演習に特化できる

次にメリットとして挙げられるのが、「高3の一年間は、問題演習に特化できる」という点です。

中高一貫カリキュラムでは、いわゆる「先取り学習」が行われることがほとんどです。なぜなら、中高6年間の学習範囲を高2までに終わらせるため。そして高3になると、過去問や入試を意識した問題を使って、ひたすら問題演習を行うのです。
入試では当然ながら「解く力」が問われます。ましてや制限時間がありますから、時間内に解くスピードも問われます。また大学入試改革によって、さらなる変化も予想されます。
問題演習を重ねておくことは、本番で力を出しきるための大事な土台になることでしょう。

(3)無駄なく、しかも体系的に学べる

中高一貫カリキュラムのメリットとして、「無駄なく、しかも体系的に学べる」点も挙げられます。

公立校では、中学校での学習内容を、高校で重複して学ぶことも少なくありません。また同じ単元であっても、分断して学ぶこともあります。
一方、私立校ではそうした無駄を省き、体系的に学べるように工夫してカリキュラムを組んでいます。なぜなら私立校は、文部科学省が定める学習指導要領を重んじつつも、自由な学習プログラムを組むことができるためです。

大学受験は出題範囲も広く、取りこぼしのないよう確実に学力をつけることが重要です。じっくりと6年間かけ、なおかつ無駄なく体系的に学べるカリキュラムが組まれているのは、大きな安心材料と言えるでしょう。

中高一貫カリキュラムのデメリットは?

ここまで見てきたように、中高一貫カリキュラムには多くのメリットがあります。大学受験を目指し、中1からスタートダッシュをかけられるのは、大きな魅力です。では、中高一貫にはデメリットはないのでしょうか?

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しばしば指摘されるのが「中だるみ」と「授業スピードの速さ」という問題です。

(1)緊張感がないことによる「中だるみ」

高校受験がなく、6年間という長い期間をかけて大学受験に向かえるのは、中高一貫ならではのメリット。ただし違う見方をすれば、“節目”がないまま長期間過ごすということ。緊張感がなくなり、中だるみする可能性もゼロではありません。

注意したいのが「中学3年生~高校1年生」の時期。気を抜くと勉強がおろそかになり、学力が低下しかねません。この時期をいかに乗り越えるかが、大学受験に向けての一つのポイントとなります。
ただし多くの私立校では、中だるみが起きやすい時期に外国への留学プログラムを用意したりキャリア教育を行ったりと、さまざまな対策を行っています。どのような対策を行っているのか事前に調べておくと、より安心ですね。

(2)授業のスピードが速い!

高3のときに徹底的な問題演習ができるのは、中高一貫ならではのメリット。ただし5年間ですべての学習内容を終えるため、基本的に授業のスピードは速くなります。
そのため中にはスピードについていけず、苦手科目や分野ができてしまうお子さまもいるかもしれません。いかに“つまずき”を作らないかが、大きなポイントです。

授業スピードの速さは気になる点ですが、この点に関しても、私立校では対策をしています。
例えば、多くの学校ではこまめに確認テストを実施。学習内容の定着度をチェックし、必要に応じて補習や再テストを行うことで、学んだことがきっちりと身につくよう、丁寧なサポートをしています。
進級時に学力によるクラス分けを行うことで、レベルに合わせた授業を行っている学校もあります。もちろんフォロー体制の手厚さも私立校の魅力ですので、心配なことは早めに相談すると良いでしょう。

まとめ

中高一貫カリキュラムのメリットは多くありますが、やはり最も大きいのは「大学受験に向けて効率よく学べる」こと。早くから準備をスタートし、長期的かつ計画的に受験対策ができるのは中高一貫カリキュラムならではの魅力です。

中学受験をすると、小学生のときにたくさん勉強する必要があります。でもその分、高校受験という、いわば“寄り道”をすることなく、じっくり6年間かけて大学受験に向けて勉強できます。この余裕は大きな魅力と言えるでしょう。

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