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医師・薬剤師を目指すための高校選び

 防護服に身を包み、新型コロナウイルス感染症に立ち向かう医師。そのひたむきな姿に憧れる人も多いのでは。将来、医師や薬剤師などの国家資格を持ち、命や健康を守る現場で働きたいと考えているなら、大学の中でも特に難関といわれる医学部・薬学部に進学する必要があります。医師・薬剤師を目指すための高校選びについて考えてみましょう。

6年制の医薬系大学を卒業し国家試験に挑戦

 医師、薬剤師の活躍できる職場は、実はとても多彩です。病院などの医療現場はもちろん、大学や製薬会社などの研究室、保健所などの行政機関、薬剤師であれば薬局と、自分に合う働き方に応じて職場を選べます。収入が比較的安定しており、一度離職しても再就職しやすいので、男女問わず人気の職業です。

 では、医師、薬剤師になるには、どのような学びが必要なのでしょう。国家資格を得るまでのプロセスを確認してみましょう。

医師・薬剤師になるためのプロセス

 医師になるには、医師免許が必要です。免許を取得するためには、大学の医学部で規定の6年課程を修め、卒業後、医師国家試験に合格する必要があります。また合格後は、卒後臨床研修(2年間)を受け、医師として高度な知識や技術を現場で学んでいきます。

 一方、薬剤師も薬剤師免許が必要です。大学の薬学部で規定の6年課程を修め、卒業後、薬剤師国家試験に合格する必要があります。

 いずれの学部も大学6年間の学費が高額なため、学費の安い国公立大学を目指す人が多く、競争率が高いため、国公立大学の医学部・薬学部は超難関といわれています。

医薬系大学に合格するための高校選び3つのポイント

 このように難関と言われる医薬系大学に現役で合格するためには、どの教科もバランスよく高い学力を身につける必要があります。このため医薬系大学受験のサポート力と、豊富な入試情報を持つ高校に進学することが重要です。高校選びの3つのポイントを紹介しましょう。

POINT01 

医薬系大学の進学実績が豊富

 まずは、医薬系大学入試のノウハウを持つ高校を選ぶことが重要です。

 医薬系大学の受験対策の基本は、理科3科目(物理・化学・生物)に加え、数学、国語、英語、地歴公民などの教科をまんべんなく定着させ、苦手科目をなくすことです。特に医学部は、難関国公立大学、地方の国公立大学、私学大学によって、大学入学共通テストと個別学力検査(2次試験)の配点比率や出題傾向が違うため、それぞれの大学の入試傾向を把握し、受験する大学に応じた補習をするなど、生徒一人ひとりに対応する、きめ細かい受験サポート力が必要です。このような高校を見極めるには、目標大学の進学実績をチェックするのがいいでしょう。豊富な進学実績は、入試のノウハウを持つ証といえます。進学実績は、学校のホームページやパンフレットに記載されています。調べるときは、既卒生を除いた「現役生のみの合格者数」を確認しましょう。またコースがある学校は、コース別の実績も確認しましょう。

POINT02 

同じ夢を追いかける仲間が多い

 高い学力が求められる医薬系大学の受験勉強はとてもハードです。このため高校生の間に何度もくじけそうになることがあるでしょう。この険しい山を乗り越えるためには、同じ目標を持つ仲間と一緒に切磋琢磨しながら学べる環境が必要です。

 例えば、医薬系大学進学に特化したコースがある高校では「医師・薬剤師になりたい」と思う仲間に囲まれて学べるため、競い合い、励まし合い、何事にも前向きに取り組める、いい刺激になるでしょう。

 またこのような高校では、大学の見学や医療現場・薬局などでの実習、現役医師・薬剤師の講演などを実施している学校もあり、将来の自分の姿をイメージしやすく、大学受験へのモチベーションもアップします。

POINT03 

連携する大学が多彩

 連携する大学があることも重要なポイントです。特に薬学部の受験では、系列大学の内部進学枠や指定校推薦枠を持つ高校が受験に有利といえます。それは内部進学の道があることで、精神的に安心感が生まれ、より高いレベルの大学にも挑戦できるからです。

 また、高大連携の授業や大学の研究室見学などを体験できるのもメリットです。中には、高大連携9年間一貫で薬剤師教育を行う学校もあり、将来避けて通れない国家試験にも焦点を当てて学べるのが魅力です。

学校説明会やオープンスクールで情報収集 ~自分の目標に合った学校選びを~

 3つのポイントに注目し、自分の目標に合う高校を選ぶには、情報収集が重要です。各学校では、説明会やオープンスクールを実施しているので、積極的に参加してみましょう。学校パンフレットなど資料をもらえるのはもちろん、進学実績、入試対策など学校の取り組みも先生から詳しく聞くことができるので、情報収集にぴったりです。また、学校を訪問することで、校内の雰囲気や図書室、自習室などの学習環境も確認できます。

 最近では、ホームページ上で、さまざまな情報を提供する学校が増えているので、まずは気軽にチェックし、しっかり情報収集して、自分に合う高校を見つけましょう。

医師・薬剤師が活躍できる職場

 医師・薬剤師の国家資格を持つと、どんな仕事ができるのでしょう。活躍できる多彩な職場を紹介しましょう。

医師が活躍できる職場

・病院や診療所

臨床医として、患者の診察や治療を行う

・大学などの研究機関

研究医として、病気の原因や治療法を解明するための研究を行う

・健康診断の施設

健康診断受診者に対し、健診医として問診などを行い、病気の有無を調べる

・一般企業など

会社の中にある健康管理室などで、産業医として社員の健康を管理する

・保健所など

公衆衛生医師として、住民の健康づくりや衛生管理の指導を行う

※このほか、自衛隊の医官や刑務所などの矯正医官などもあります

                                                         

薬剤師が活躍できる職場

・調剤薬局

処方箋による薬の調剤や飲み方の指導

・ドラッグストア

一般医薬品の販売、薬選びのサポート

・病院、診療所

薬の調剤や管理、飲み方の指導

・製薬会社

薬の研究・開発、品質管理と薬品の情報管理

・薬品の卸売会社

薬品の保管・管理や薬品の情報管理

・学校

校内での衛生管理などを指導、アドバイス

・国や地方自治体、保健所など

主に薬事に関する指導・監視

※このほか、動物の薬や農薬関連など、薬品に関する多彩な職場があります

株式会社五ツ木書房 2021年度「進学への道」No.5より

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