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【学ぼう産経新聞】 新テスト 受験生どう挑む

【学ぼう産経新聞】 新テスト 受験生どう挑む

英語民間試験導入なし コロナ禍も追討ち・・・

来年1月、大学入試のため新たに実施される「大学入学共通テスト(新テスト)」の日程が明らかになった。新型コロナウイルスの影響で、学業の遅れが懸念される現役高校生のため「第2日程」を設けた特別日程。「配慮はありがたい」との声も聞こえるものの、特に今回の大学入試は、コロナ禍以外にも、さまざまな制度導入案が出されては消えており、〝振り回された〟感の強い今年の大学受験生へ、教育関係者からは同情の声もあがる。

文部科学省は先月、全国の国公私立大などに要項を通知。従来通りのスケジュールの「第1日程」(来年1月16、17日)に加え、休校で影響を受けた現役高校生のため「第2日程」(同30、31日)も設けた。

 第2日程を受けることができるのは「『学業の遅れ』のため当該日程で受験することが適当であると学校長に認められた」現役高校生で、浪人生は対象外。

 高校や塾などの関係者からは「実際に第2日程を設けるなど、できる限りの配慮をしてくれている」との声も聞かれる。

しかし、兵庫県のある私立高校の大学入試担当の教諭は「配慮はありがたいが、子供たちにとっては厳しい入試となるのでは」と表情を曇らせる。

2次備え「第1日程」推す声も

 現時点では、第1か第2のどちらを受験するか、生徒が個別に選べるようにするのか、学校ごとに選ぶのかは「学校長の判断」と決まっているだけ。

 新テストなので、第2日程を選び第1日程の問題や傾向を見定めてから臨む受験生が出ることも想定されるが、この教諭は「その後行われる私立大や国公立大の入試日程は基本的に変わっておらず、第2日程では後の試験への準備期間が短すぎる」と指摘する。

 昨年だけでも、英語の民間試験導入見送り(11月)、国語と数学への記述式問題導入も見送り(12月)が決まるなど、今年度は、受験生が大きな影響を受ける制度変更が続いてきた。

 この教諭は「私たちの学校ではオンライン授業などを行い、大きく遅れず授業ができた。子供たちには、自分がこれまで取り組んできた勉強を信じてしっかり試験に臨みなさい、とアドバイスしたい」と話す。

 大阪府内の、別の私立高校の入試担当のある教諭は「現場の教員も、どう指導すれば、生徒が希望する進路を実現させてあげられるか悩んでいる。文科省の決定はあまりにも後手後手で、一貫性がないように思える。今後、しっかりとした大学入試制度を構築してほしい」と訴える。 

大手予備校、河合塾(名古屋市)の富沢弘和・教育情報部長は「個人的な見解」と前置きした上で、1月16、17日の第1日程で新テストを受験するスケジュールを勧める。

 富沢部長も、第2日程での受験では「その後に控える2次試験に向けた準備期間が短すぎる」ことを重視。またコロナウイルスの国内での今後の感染状況も見通せないため、「自分の健康、周囲の状況を考えても、早い段階に試験を受ける方がいい。試験日程を遅くすることはリスクが高い」とも話す。

 例えば第2日程の試験を受けられない場合、今回は「特例追試験」が2月13、14日に行われるが、実は新テストではなく、平成27年度、旧大学入試センター試験時代の問題を受験しなければならない。しかもすでに試験が進んでいる私立大学が、その成績をどう利用するのかも不透明だ。

 富沢部長は「コロナウイルス禍の前から、自分で計画してきたスケジュールを大切にすれば、第1日程での受験になる。予定通り、気持ちを落ち着けて、大学入試に臨んでほしい」と話している。=産経新聞記事より

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