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【学ぼう産経新聞】蔵書多い=正答率アップ

 今年5月、小学6年と中学3年を対象に行われた令和3年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)を受けた児童生徒に対し、同時に、家庭にある本の冊数を尋ねたところ、蔵書が多い児童生徒ほど、正答率が高い傾向にあることが分かった。文部科学省によると、本の冊数について全国的に調べたのは初めてで、家庭の環境が、児童生徒の学力に影響することを表す形となった。

文科省が初調査 学力テスト 大きな差

「あなたの家には、およそどのくらい本がありますか(雑誌、新聞、教科書は除く)」という質問を出し、「0~10冊」から「501冊以上」まで6段階に分けて選んでもらった。

その結果、最も多かったのは「26~100冊」で小学生33.6%、中学生31.5%だった。また「0~10冊」あるいは「11~25冊」しかない、と答えた割合を合わせると小学生29.8%、中学生34%となり、全体の約3割にのぼった。

学テの正答率を、家庭にある本の冊数ごとに見てみると、最も低いのは「0~10冊」で、小学生の国語が53.8%、算数58.7%。中学生の国語は55.8%、数学47.8%だった。

本の冊数が増えるほど学テの正答率はあがっていき、正答率が最も高かった「201~500冊」の児童生徒の正答率は、小学生で国語71.5%、算数77.4%。中学生は国語70.7%、数学63.7%だった。最も差が大きかった小学生の算数では、18.7㌽も高くなった。

全体の平均正答率は、小学生国語が64.9%、算数70.3%。中学生は国語64.9%、数学57.5%。回答が最も多かった「26~100冊」の正答率は、小学生国語65.8%、算数71.4%。中学生が国語66.1%、数学58.6%となり、いずれも上回った。

家庭に本が多いことは、子供が本をよく読むため読解力が高い、保護者が教育に高い関心を持ち、子供がいい環境下で勉強できている―ことなどを表す指標と受け止めることもできる。文部科学省の担当者は「国際的な調査で言われていたことと同じ結果が、国内の大規模調査でも明らかになった」とする一方、「現時点で何らかの原因を特定できるものではなく、今後も詳細に調べていきたい」としている。

児童生徒の学習に〝逆〟の影響を与える要因として、「1日当たり、どのくらいテレビゲームをしますか」という質問も同時に行われた。学テの正答率との関係をみたところ、やはりテレビゲームをする時間が短い方が、正答率が高くなる傾向がみられた。

1日に「4時間以上」あるいは「3時間~4時間より少ない」と答えた児童生徒を合わせると、小学生28.8%、中学生32%にのぼった。正答率は時間が短いほど高く、「全くしない」と答えた児童生徒の正答率は小学生国語74.7%、算数が78.7%。中学生が国語72.9%、数学66.2%でいずれも最高だった。

「4時間以上」と答えた児童生徒との差は、15~19.9㌽。また平均正答率との関係から考えると、「1時間~2時間より少ない」と回答した児童生徒の正答率が小学生国語67.3%、算数72.9%。中学生で国語67.4%、数学61.5%となり、いずれも平均を上回る。1日にテレビゲームを行う時間は、「1時間以上、2時間より少ない」が〝基準〟になりそうだ。

=産経新聞の記事から

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